【血友病保因者診断の結果 – 後編】「診断結果を家族にどう伝える?」

【血友病保因者診断の結果 – 後編】「診断結果を家族にどう伝える?」

【保因者診断の結果 – 前編】では、保因者であることを告知された時の心情や保因者としての今後について書いていきましたが、今回は、私が保因者であったことを家族に報告するにあたって考えたこと、配慮したこと、報告の様子をご紹介していきます。

 




家族に伝える?誰に伝える?

 

保因者であることをすんなりと受け入れた私でしたが、「家族に伝えること」についてはとても悩みました。

私が確定保因者だったということは、実母・姉妹・姪は『推定保因者』となりますが、幸い、みんな健康に生活しているので『推定保因者』であることを告知する必要性についてまず考えました。

 

推定保因者であることがわかると、今後起こり得る保因者としての様々なリスクについて考える必要性があります。

日常にある保因者の症状である月経過多・アザ・鼻血ついては軽度であるため大事には至りませんが、不慮の事故や手術時、出産の際には大きな出血のリスクがあるため十分注意しなけばなりません。特に出産は母子ともに注意が必要なため、今後出産の可能性がある場合は、推定保因者であることを知る権利は大いにあります。このような点を踏まえ、姉妹には推定保因者である事を伝えるべきと判断しました。

 

 

推定保因者が抱える不安

 

私が保因者である事を告知するにあたって一番気にかけたことは、「みんなが傷つきショックを受けるのではないか」ということでした。特に母を気にかけ、それを想うあまり「もう誰にも言わなくていいんじゃない?」という極論にまで達していました。

 

 

奈良医大にて相談した際、家族への告知についてこんなお話がありました。

保因者の母、又は祖母に当たる方の中には、娘が保因者であった為に自分を責め「自分自身も遺伝子検査をしてほしい」とお願いする方もいます。しかし、保因者の母・祖母に当たる方の遺伝子検査については必要性が低い為、説明をしてお断りすることが多いです。

 

 

確かに「誰から遺伝した」なんてことは調べても切りがなく、それを知る意味もないように思います。しかし、息子が血友病を持って生まれ時に私が自分を責めたように、母も自分を責めるかもしれない。その姿を想像すると辛くてたまりませんでした。

 

しかし、ここでもう一度「保因者診断を受けた意味」を考えました。今回、「息子の兄弟をどうするのか?」という問題を解決させるために保因者診断を受けました。結果として私が保因者であった為「保因者としてのリスクを抱える可能性のある家族に報告する」という状況に至った訳で、母にも保因者診断の結果を知る権利はもちろんある為、家族全員に伝えるという結論となりました。

 

 

又、保因者には「結婚や出産に悲観的になってしまう」という悩みが多く見られますが、これは推定保因者にも当てはまる悩みだと考えます。出来るだけ重たい空気になってしまわないように、報告の場には配慮をしました。



家族へ報告してきました

 

お盆帰省の家族全員が集まる機会に保因者であった事を直接報告してきました。あれだけいろいろ悩んで当日も緊張していましたが、「これがうちの家族だな^^」というような雰囲気で無事報告を終えました。一番気にかけていた母も「気になっていた」と私達からの報告をしっかり受け入れてくれたようでした。

 

 

家族全員に報告する前に

 

「家族全員に報告する」と決断しても不安は絶えませんでした。「みんなが血友病や保因者に対する知識をどれだけ持っているか分からない」「推定保因者である事を知らされどんな感情になるのだろう」家族でありながら全く想像がつきませんでした。この不安を少しでも減らす為、家族の長である父に報告し相談することにしました。

 

父は「みんなに知る権利がある、あなた達が報告するにあたって不安を抱えることは何もない」と強く言ってくれました。これにより家族へ報告する際の不安は大きく取り除かれました。お盆帰省で慌ただしい中でしたが、報告の場を作ってくれ、家族全員揃った中で保因者だったことを話しました。

 

義理の家族への報告

 

私側の家族への報告後、義理の家族へも報告してきました。外食の賑やかな中で主人が自然に話してくれましたが、私はみなさんの顔を見ることができず、ずっと息子と遊んでいました。

なんだか申し訳ない気持ちになってしまいましたね・・・もちろん、義父母は「そうだったのね」と優しく理解して下さいましたが、こんな感情になるなんて想像していなかっただけに自分でも少し驚いてしまいました。

 

一人で悩まずサポートしてもらいましょう

 

今回、私は保因者だった事を報告するにあたり、報告された側の気持ちを考えると胸が苦しく辛い感情を抱いていました。それを支えサポートをしてくれたのは主人でした。

 

保因者や推定保因者であることの告知は精神的に辛い面が多くあります。それを保因者一人で抱え込むのは正直無理です。私はメンタルが弱い方なので参考になりませんが、主人のサポートなしではこんな穏やかに報告を終えることはできませんでした。泣きながらマイナスな事ばかり考えている私を否定する事なく受け入れ、時間をかけてでも今回の結論に導いてくれた主人には感謝しかありません。

 

 

また、診断結果報告の仕方を主治医にも相談させて頂きました。先生は医療の面から報告の必要性を教えて下さいますし、保因者として悩まれている方も多く診ておられるので、先生の経験談も踏まえた上でアドバイスをして下さいます。SNSを利用すれば、もっと多くの経験談を聞くことが出来るかもしれません。最終的な判断は自分自身ですが、様々な意見を聞くことは大切だと今回強く感じました。

 

保因者は女性の問題と考えがちですが、今回は女性をサポートしてくれる男性に強く支えられました^^
また、報告の場をとても賑やかくしてくれた息子にも助けられましたよ^^