真夏の血液製剤の持ち運び、どのように工夫されていますか?

真夏の血液製剤の持ち運び、どのように工夫されていますか?

梅雨明けが発表され、気温35°Cを超える猛暑日が続いていますが、皆さんお身体は大丈夫ですか?この暑さでも全力で遊ぶ息子について行けず外出が億劫になっている今日この頃ですが、ここで血友病と向き合っていく上で抱える悩みが『製剤の持ち運び』です。

今回は『製剤の持ち運び』について記事にしてみましたが、製剤の種類やライフスタイルによって様々だと思います。是非、皆さんのスタイルも参考にさせて下さい^^




常に血液製剤を持ち運んでいますか?

 

血友病と診断された当初、「製剤を常に持ち歩いて下さい」と主治医から説明を受けましたが、家庭輸注ができるようになった現在でも「近隣の公園に遊びにいく」「自宅から少し離れた場所へ買い物に行く」など、すぐに製剤を取りに帰れる状況にある時は製剤を持ち運んでいません(>_<)「事故を起こしてしまった」というような状況を想定すれば常に製剤を持ち運ぶべきなのでしょうが・・・皆さんは『製剤の持ち運び』をどのように考えていますか?

 

 

先日、テーマパークUSJに行ってきたのですが、この日も製剤を持って行きませんでした・・・。自宅からは車で1時間程の距離があり、道路の混雑なども考えれば製剤を持って行くべきなのですが、どうして持って行かなかったのか。

「昨日製剤を打っているので大抵のことは大丈夫。保護帽子も被って混雑時にはしっかり目を配ばり補助していこう

完全に製剤に頼っていますが、この判断はよくしてしまいます。そしてもう一つ、「当日は30°Cを超える夏日であったこと」これが一番の理由だったかもしれません。短時間なら保冷バックに入れて持ち運べますが、今回は朝から夕方までの長時間だったため、保存に自信がありませんでした。高価な製剤を守れる自信がなく持って行かないという判断になってしまいました。

 

ここで今一度、製剤の取り扱いについて学びましょう!!

 

血液製剤の保管方法を学びましょう

 

学びましょうと言っても皆さんご存知の事かと思いますが、高価で貴重なお薬を守るためにも改めて確認していきたいと思います^^

 

血液製剤の保管方法は製剤によって異なりますが、多くは以下の条件となります。

 

 

【家庭での血液製剤保管方法】

① 凍結は避け、冷蔵庫での保管が望ましい(2〜8℃)

② 室温(30℃以下)での保管も可能だが、使用期限を超えない程度で6ヶ月以内に使用し、再び冷蔵庫へは戻さない

(※上記は箱に入ったままの状態が絶対条件です!溶解した製剤は30℃以下でできるだけ早く使用して下さい。)

 

ヘムライブラについても保存温度は変わりませんが、室温(30℃以下)で保存した場合は、室温保存期間の累積として7日以内に使用することと記載がありました。

ノボエイトでは、(※)最高40℃の場所に3ヶ月間保管することが可能で、高温かつ高湿度でも力価が維持されていると2018年の世界血友病連盟会議で発表されたそうです。
(※)欧州における承認事項であり、日本国内では同条件で承認されていないようです。

 

 

皆さん基本的には冷蔵庫で保管されていると思いますが、「この猛暑での持ち運びに自信がないなぁ」なんて時は今一度、主治医や製薬会社に確認してみて下さいね^^


製剤の持ち運び頻度は少なくなってきている?

 

定期補充療法が始まる頃から家庭で製剤を保管するようになりましたが、その理由は緊急時すぐに製剤を確保することが難しいからです。血友病に特化した病院が少ないこと、薬が高価なため病院も在庫を抱えないなどの理由から、いざ手ぶらで病院へ駆け込んでも使用できる製剤がありません。このような点も踏まえて、常に製剤が手元にある状態を作るのが理想です。

 

しかし、半減期延長型製剤やヘムライブラの使用で製剤の効果が長くなり、安心して生活できる時間が増えた現在、製剤の持ち運び頻度は少なくなっているのでしょうか?冒頭でも記載したように、『事故にあった・頭を強打した』など、万が一を常に頭に入れて、いつ何時も製剤を持ち運ぶべきなのか。私たちのように製剤の効果があるうちは最善の注意を払って行動し、製剤が必要になった場合のことも想定しながら行動範囲を考えていくのか。

 

 

常にオムツや着替えなどたくさんの荷物を持ち運んでいることも、製剤を自宅保管してしまう理由の一つかもしれません。しかし、命を守る大切な薬。何よりも一番に考えるべき・・・やはり私たちの考え方は間違っているかもしれません>_<

 

是非!皆さんの意見をお聞かせ下さい!!
またオススメの持ち運び保冷バックがあれば教えて頂きたいです!!よろしくお願いします^^