血友病の診断を受けた母親の想い

血友病の診断を受けた母親の想い




障害や病気に対する認識

 

私は幼い頃、障害のある子どもたちの居る養護施設に遊びに行ったり、同じ学校に通っていたダウン症の子どもと接したりと、障害を抱えた子どもたちと触れ合う機会が多々ありました。

みんなと違うと聞くと、大きな壁を作ってしまいがちではないですか?

私にもそんな気持ちが少なからずあったかもしれませんが、みなさんとても個性的で、こわいとか嫌だなという感情はありませんでした。

そもそも私の両親が、誰でも差別なく対等に受け入れる方なので、そんな親の影響や障害の方と関わった経験から、

子供を授かった時から、どんな子を授かっても受け入れる覚悟は出来ていました。

 

血友病診断を受けた親の想い

 

心が苦しくて涙が止まりませんでした。

「どんな子でも受け入れる」と覚悟できていたとはいえ、生まれてから1年半、何も気にすることなく過ごしてきたのに、ある日突然病名を告げられる。

どう受け入れていいのか分かりませんでした。

治療の説明も入院の手続きも、気丈に聞いていましたが、

息子の泣き声を聞くと・・・

息子の寝顔を見ていると・・・

ふと一人になると・・・

涙が止まりませんでした。

入院中だったので主人とは面会後離れていましたが、目の前に息子がいない主人はもっと辛かったと思います。




主人との会話

 

退院した日の夜は、主人と2人で泣きました。

バタバタとしていて二人で話し合う時間がなかったので、辛い気持ち、不安な気持ち、これから息子をどうやって守っていけばいいのか、お互いの想いを話し合いました。

主人は私たちが入院中、血友病の情報をネットでかき集め、新薬についての情報、遺伝子治療の情報についてもたくさん調べてくれていました。

いつか完治することを願って、その日まで必ず息子を守っていこうと強く気持ちを決めました。

言葉にすることはありませんでしたが、

「弱音を吐くのはもう終わり」とお互い気を引き締めたように感じました。

 

子どもに寄り添ってあげてください

 

どうして息子なんだろう・・・

何がいけなかったんだろう・・・

周りからは「自分を責めないで!!」と声をもらうのですが、

「もう少し自分を責めたほうがいいのかな?」

と自分の気持ちを不安に思うくらい、そういった感情はもう消えていました。

それよりも、今後何が待っているのか、何をしてあげればいいのか。

息子を守っていくことばかり考えていました。

前を向いて歩こう!!なんてスタンスではないですが、傷ついていたって、凹んでいたって何も始まらないって感じですかね^^

 

親の不安は子どもに伝わってしまうものだと思います

 

病気と闘っていくのは息子本人なのに、不安を植え付けてしまっては治療の妨げになってしまうのではないでしょうか。

子どもの頑張っている姿を褒め、時には辛いその気持ちにしっかりと寄り添っていかなければならないと私は考えます。