血友病と診断されるまで(出産)

血友病と診断されるまで(出産)

血友病の赤ちゃんは、血友病でない赤ちゃんに比べて、出産時のリスクが大きく伴います。

息子は血友病である可能性を知らずして出産に臨みました。

何事もなく無事に産まれてきてくれたことに本当に感謝しています。

ここでは、血友病の赤ちゃんの出産のリスクとともに息子の出産の様子を紹介したいと思います。




血友病の赤ちゃん

肌寒くなってきた10月。

大きな産声をあげて3170gの元気な男の子が生まれました。

初産13時間の戦い。

「あぁ。もうイキむのやめたいなぁ・・・」

なんて思った瞬間もあったかもしれません。

普通分娩で何事もなく終わったのですが、まず血友病の可能性が考えられる場合、最も避けたい出産時の処置法が『吸引分娩』です。

 

吸引分娩

赤ちゃんの頭に吸引圧をかけて引き出す方法です。

血友病の赤ちゃんではない場合でも頭が変形したり、母子ともに大きなリスクが伴います。

血友病は血が止まりにくいため、頭に圧力をかけたことにより頭蓋内出血を起こしてしまうリスクが大きくなります。

これにより脳性麻痺などの後遺症・障害が残る可能性も出てきます。

自分が保因者だと分かっていれば、血友病を専門としている病院で検診・出産を行うか、

検診は近くの産院でし、出産は血友病専門院で行うことが望ましいですね。

 

保因者への関心

今までは、血友病患者に大きくスポットライトがあてられていましたが、保因者にも関心が持たれるようになってきました。

多くの保因者さまは、自分が保因者であることを知らずに生活しています。

そして出産し、血友病の子供を持った時に初めて気づきます。

保因者が注目されるようになれば、産院での検診内容や出産への対応が変わり、救える命も増えるのではないでしょうか。

私も血友病なんて知らずに出産に挑みましたが、今回改めて強く思ったことがあります。

出産するにあたりとても大事なこと。

産院で家系図を書きませんでしたか?

そのあと、いろんな病気が家系内にないかチェックするんです。

もちろん真剣に書いたんですけど、そんな病気聞いたことないから「いいえ」って感じでチェックしていたんです。

私は現在保因者診断中で、まだ弧発例の可能性もあるんですが、母親ってお腹の中の赤ちゃんが元気でいることだけを考えがちですが、まずは自分の体をを知ることから始めなくてはならないなぁと感じました。

保因者・弧発例についての記事はこちら

息子に感謝

血友病の出産にそんなリスクがあるのなら、普通分娩ではなく帝王切開にすればいいのでは?

と考えてしまいそうですが、そうではないようです。

息子のように普通分娩で無事産まれてくる例があれば、予定の帝王切開でも頭蓋内出血してしまった例もあります。

もしも出産時に何かトラブルがあったら・・・

もしも私が少しでも手を抜いていたら・・・考えるだけでとても恐ろしいです。

そして、あの小さいからだで力一杯頑張ってくれた息子に本当に感謝しています。