血友病と診断されてから1年が経ちました。

血友病と診断されてから1年が経ちました。

2018年6月7日は息子が血友病と診断された日です。
この日の事をを思い出すと今でも胸がぐーっと苦しくなりますが、血友病と向き合ってきた日々は辛いことばかりではありませんでした。

今回は、長くも早かったこの1年を振り返ってみたいと思います。




息子の成長

この1年、息子にはたくさんの辛い思いをさせてきました。

最近では「痛くない」とまで言う注射ですが、治療当初は先生や看護師さんの姿を見るだけで号泣して、体温さえ測れない状況でした。
“嫌なことをしてくる人たち”という認識だったんだと思います。

そんな人たちに囲まれて、体を縛られ痛い注射を何度もされて・・・。
嫌な事でしかなかったはずなのに、一人で座って出来るまでに成長してくれて本当に感心しています。

注射は回数を重ねれば慣れてくると思いますが、息子が注射に慣れたと感じた起点も何度かありましたね。

 

息子が注射に慣れたきっかけ

1、「注射は必ず終わる」と理解した時

治療を開始して間もない時は、注射を終え私が抱っこしても泣き止みませんでしたが、抱っこして泣き止む〜注射が終わったら泣き止むと泣く時間が短くなっていきました。
注射への恐怖の中、先生の「終わりだよ」という言葉を聞き理解していったようです。

 

2、DVDを観ながらの治療

これはとても大きなきっかけで、現在もDVDを見ながら治療を受けています。
きっかけは止血にかかる20分間にトミカDVDを観せてもらったこと。これに息子が夢中になってしまい、治療後に観ていたものが我慢出来きず治療中にも観せてもらうようになりました^^;
しかし、DVDのおかげで病院へ行く足がとても軽くなり母はとても助かりました。

 

3、私も処置室に入り治療中も一緒に居られるようになった事

注射は嫌だげど私が側に居ることで安心感を持ってくれたのでしょうか。
これをきっかけに泣くことがグンと減り、一人で治療を受けられるようになるための練習が始まりました。

 

通院で助かった事・大変だった事

この1年、「病院行かない!注射しない!」なんて言葉にすることはあっても、時間になればスッと家を出て、病院でも嫌だと暴れることなく治療を受けてくれたことに本当に感謝しています。
治療を前向きに受けてもらうための” 注射を頑張ったご褒美 “として、お菓子・おもちゃなどのプレゼントもたくさんしましたが、それでも立派です!!

 

逆に通院で大変だったことは、“病院へ行くのに元気いっぱい”ってところですね。
特に息子は走りっぱなしで、怒れば「嫌だ!」と大きな声で叫ぶ・・・

小児科に来られる方は風邪の方も多く、点滴をして待機している子も多いので気を使います。
はじめは携帯を見せて静かにさせていましたが、携帯オバケ(もっと見せろと暴れ出す)になってしまったので絵本やおもちゃで気をそらす努力をしましたが、常にとはいかず・・・。
人がいないところで走るのは良しとしちゃってます^^;

 

現在2歳7ヶ月息子は、第一次反抗期の真っ最中
毎日同じことで怒られて、怒るこちらも疲れ果てていますが、残る2回の反抗期の時期も血友病治療にしっかり向き合ってもらえるよう、めげず息子と向き合い良い親子関係を築いていかなければと思います。


環境・心境の変化

日常のどんな場面にも血友病という文字が優先されるようになりました。
「今日は製剤を打って何日目?活性値はどのくらい?」を基準に活動範囲を決め、常に手の届く範囲で見守れる環境を意識してきました。

しかし最近では「僕一人で行くから!」と様々な事に挑戦するようになり、自立心が芽生えたことは嬉しいですが心配で心配で堪りません。少しずつ危険を察知し回避できるようになってきましたが、まだまだ一人では遊ばせられない(>_<)

公園で遊んでいると、遊具に衝突したり転落したりという子を目の当たりにすることも少なくありません。
「あれが息子だったら即病院だなぁ」“もしもシュミレーション”をしてしまいます。
ニュースで取り上げられる事故や事件でも息子に当てはめて考えてしまいゾッとしています。

 

血友病に限らず、様々な病気に目を向けるようにもなりましたね。
それぞれの病気の大変さは当事者でなければ理解できないかもしれませんが、知っているといないとでは大違い。今まで他人事で済ませていた自分を情けなく感じます。

特に目を向けてしまうのが、最新医療ニュース。
血友病も遺伝子治療が進められているだけに、様々な分野で新しい治療法が確立されていくのを嬉しく感じています。中には、理想の治療ができなかったケースも報道されますが、それも大切な情報のひとつです。

 

あとは、家がトミカ・プラレールで溢れていることですかね^^

一人で遊ばせていたら部屋はトミカでいっぱいに。
血友病になっていなければ、こんなにおもちゃを買い与えていなかったと思います。

おかげさまで、電車や車の名前を一番覚えているのも、ドクターイエローや東北・北陸新幹線を見たい想いが強いのも私です☆
血友病以外に着いた知識がこんなところにありましたね^^;

 

次の1年に向けて

血友病の診断されてからの1年は、血友病治療に着いていくのが精一杯のところから、様々な知識を得て理解できるまでになりました。

次の1年は、得た知識を正しく使い、今後起こり得る出来事にしっかりと対応できるかどうかが試されるように思います。

新しく始まる大きな出来事として、家庭輸注への取り組みが始まります。
6月の末から注射の練習が始まりますが、私を中心に主人も練習に参加します。
「お父様が意欲的なのは非常に珍しい!」と主治医は気合入ってます^^

 

幼稚園入園に向けて、私が入園と同時に働きに出る予定であること、ヘムライブラの小児のデータが予想以上に良い結果であることから、今年の冬からヘムライブラ導入を視野に入れる話も出ています。

次の1年もまた、長くも早い1年になると思いますが、とにかく家族みんな健康で元気に過ごすことが大きな目標ですね^^