トイレに行ったら大量出血!?緊急入院となった血便治療の様子(出血〜検査編)
- 2022.08.30
- 治療・環境
インスタグラム・ツイッターでは少しご報告させて頂きましたが、今回のブログは、血友病A重傷を患う長男5歳の血便について記録していきます。
現在、長男はヘムライブラを2週に1度投与しており、怪我や関節に問題を抱える事なく治療を進めていたのですが、先日、何の前触れもなく突然の “血便” が起こりました。
血便は非常に衝撃的で長男もかなり怖かったと思います。
私自身も動揺しましたし、その衝撃は血友病と診断を受けた日と同じくらいだったかもしれません。
入院に関してもコロナ禍ということもあり、これまでと異なった点もありましたので、その辺も記録していきます。どうぞ最後までお付き合い下さい^^
今回の記事の中で血便の写真はありませんが、少しでも具体的に伝え参考にして頂くために血便の様子を文章で記載しています。苦手な方はご注意下さい。
今回のトップ画像ですが
絵を描くことが好きな長男に「血便モンスターを書いてほしい」と依頼し完成しました。
長男にとって雷が落ちる程の衝撃だったということでしょうか。
形や何とも言えない表情、とても良い仕上がりになりました^^
出血の朝
血便があったのは月曜日の朝でした。
いつもと違ったのは “風邪を引いているから病院に行く” という予定を立てていた事でした。
3週間程前から幼稚園で風邪が流行っており、クラスの半分以上が休んでいる状況。
長男も風邪気味で、熱は微熱程度しか無いもののコロナ禍という事もあり、大事をとって病院に行くことを決めていました。
長男の普段の便事情は、”食べたら出る”という健康?な状態。この日も朝食を済ませ普段通りトイレへ向かいました。
血が出てるかも?
いつも自宅では「できたー!拭いてー!」とうんちの仕上げ拭きを頼んでくる長男。
この日もいつも通り、元気な声に呼ばれトイレへ向かうと・・・
「僕、まだ自分で拭いてないんだけど、血出てるかも。」
「え〜?」と以前にもあった切れ痔程度の出血かと思いきや、そこには・・・
黒い便と真っ赤に染まった水がありました。
「これはヤバイかも・・・」と思いながら、長男に恐怖心を与えないよう冷静を保ち、長男のお尻を拭き写真に収めました。
長男は身体の何処にも痛みを感じておらず体調は良さそうだったので、予定通り病院に行く準備をしながら、一応かかりつけ病院に状況報告をしておこうと電話をかけました。
しかし、コロナのせいか電話は一向に繋がらず、電話を入れないまま病院へ向かうことになりました。
病院へ到着
長男は微熱ながらも発熱していたので “小児の発熱外来” を受診。
その際に血便についても診てほしいと伝えました。
まずは、病院のルールに従いコロナの検査を行いました。結果は「陰性」。
病院到着から2時間後、ようやく先生とお話しすることができました。
診察の様子
前々から伺っていたのですが、長男が受診したこの週は主治医がコロナ病棟勤務でお会いするのが難しい状況でした。
なので発熱外来担当の先生と主治医が相談し合いながら治療方針を決めて下さっていました。
ひとまず、現在使用しているヘムライブラが正常に機能しているかを調べるため採血によるAPTT測定。ついでにその他諸々の数値も同時に調べ、幼稚園で出た感染症「溶連菌」の検査も行いました。
後で主治医ともお話ししたのですが、今回の出血の数週間前・・・定期診察で「今月はアザが多かった」という相談をしていました。それを受けて主治医がAPTTの測定を提案。検査結果が少し怪しかったので大学病院で再検査を行なっていました。
その結果を聞いたのが今回の出血の4日前。結果は「問題なし」でした。
つまり、今回の血便によるAPTT測定はあくまで治療方針に沿った念のためのもの。ヘムライブラに問題がないのは分かっていましたが、もし数週間前の大学病院での検査がなかったら、血便に加え、「ヘムライブラが効いていなかったらどうしよう」という大きな問題に不安を抱えていたでしょう。
ひとまず一時帰宅になりました
採血等の結果待ち中にまた血便はあったのですが、長男は元気にしており熱も微熱。食事も摂れるということで一時帰宅になりました。
「この後、体調が優れなかったり血便・下痢便が続くようであればまた来て下さい」と、風邪薬・解熱剤・整腸剤をもらい帰りました。
帰宅後すぐに「うんちがしたい」とトイレに向かった長男。
「また、血出る気がする。怖いな・・・」って。
「ママ一緒に見とくね」とトイレに付き添い、「僕、見たくないから目瞑る」という長男でしたが、便というより血が出ていると言った方がふさわしい程の下痢血便でした。
「血便と言えど、1,2回で普通便に戻るだろう」という私の甘い考えは消えてしまいました。
「本当にこのまま自宅待機で良いのか?・・・というか、この明らかな出血に製剤投与は必要ないの??」
私としたことが、肝心なことを聞きそびれてしまったと再度病院へ連絡しました。
主治医との電話から入院へ
コロナ対応で大変な病院。折り返しの電話を待つことになりました。
待つこと数十分。電話の先は長男の主治医でした。
「お母さん、その後も出血があったと聞きましたが鮮血でしたか?」
「はい、黒い血の塊と真っ赤な血。便というより血が飛び散っている感じです。」
「あーお母さん。入院ですね。製剤投与も必要ですので、今から準備をして病院に来て下さい。」
病院で診てもらえるという安心感と入院しなければならない程の出血という恐怖。
このソワソワ・ドキドキした感情、久しぶりでした。
午前中の病院で疲れて寝ている子供達を起こさないように支度しながら、仕事中の主人にも電話を入れました。
「ごめん、入院です」
「そうか。ずっと気になってたんだよ」
主人の声を聞いた瞬間に我慢していたものが崩れ涙が出てしまいました。
これまで血友病と診断を受けた時、頭を打って入院した時、幼稚園入園で挫折した時と血友病で色々乗り越えてきて、その度に自分も強くなってるはずと思っていましたがそんなことは無く・・・やはり辛い。
でもそうも言っても仕方がない!切り替えは早くなったかな(笑)
主人との連絡を終え夕方4時ごろ、入院の準備をして再び病院へ向かいました。
コロナ禍の入院手続き
コロナ前の入院であれば、入院の説明や手続きを行い病棟へ案内されるまで割とスムーズに行われていましたが、今回はコロナ禍ということで病棟へ入る者は全員PCR検査で陰性が証明されなければなりません。
そして、私達を悩ませたのは「1歳の次男は病棟へ上がれない」という事でした。
入院が決まった際、「入院に付き添えるのは大人1名だけ」と聞いており、まだ夜泣きのある次男と私は自宅待機、会社にお休みを頂いた主人に長男の付き添いをお願いしました。
しかし、入院の準備が完了した夕方4時過ぎ。仕事中の主人が到着するまで私が長男の付き添いをしようと考えていましたが・・・一緒にいた次男には”PCR検査を受ける”という選択肢も無く、一切の病棟への立ち入りを禁止されてしまいました。
次男も、寝泊まりではなく病棟へ上がるくらいなら大丈夫と考えていましたがそれは通らず。
“長男だけで病棟で待機する”という選択もありましたが、「それは嫌だ!」と泣いて拒否する長男。私達もそれは可哀想だと結局、夕方6時頃まで発熱外来で待機することになりました。
主人を待っている間に主治医も下りて来てくださり、発熱外来にて八因子製剤の投与や採血を行ってもらえたので止血管理については安心していましたが、「こういう時に頼れる身内が側に居てくれたらなぁ」と両家の両親と離れて暮らす不便さを改めて感じました。
結局、今回は2泊3日の入院でしたが当然面会は禁止。
入院していた長男と主人も売店に行けるのは1日1回と制限され、「基本部屋で過ごして下さい」と指示を受けていたのでかなり窮屈な入院生活だったと思います。
病棟でクラスターが起きてしまうこと程怖いことはありませんから当然の対応ですが、コロナで無くても退屈な入院生活。
長男も主人も大変よく頑張りました^^
次回は、治療について記録していきます。
どうぞよろしくお願い致します。
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