血友病A重症3歳児クラスの1年間を振り返り、出血頻度や対策して良かったことなどをまとめてみました。

血友病A重症3歳児クラスの1年間を振り返り、出血頻度や対策して良かったことなどをまとめてみました。

3月に入り、出会いと別れの季節がやってきましたね。SNSでは、この度ご卒業されるお子様の成長と共に最後の幼稚園・小学校生活の様子を拝見する機会が増え、その度に我が子を重ねながら私自身も胸熱くさせて頂いています。

 

そして、4月からの新生活に向け不安と期待を膨らませている方も多くいらっしゃると思います。血友病A重症を患う長男も2020年4月から幼稚園生活をスタートさせました。去年の今頃は、入園準備にバタバタしながら新生活へ向け様々な思いを抱いていましたね。

我が子が親元を離れ新たな場所でどのように成長していくのか期待を膨らませる一方、血友病を患う長男の園生活で何よりも心配だったのは「出血」についてでした。

 

今回のブログでは、3歳児クラスの1年間を振り返り、出血頻度や出血予防に役立ったアイテム・準備したけどあまり使用しなかったものなどをまとめていきたいと思います。
これからお子様を保育園・幼稚園へ送り出す方の参考になれば幸いです。





血友病A重症を患う長男の治療方針について

 

まずは、血友病治療薬や出血程度によって対策できることが異なると思うので、長男の治療について記載しておきます。

 

〈長男の血友病治療状況〉

  • 入園前にヘムライブラへ変更【2週間に1回の投与】・・・(それまでは第8因子製剤イロクテイトを週2回投与)
  • 関節内出血など出血による体の異常はなし

 

↓ヘムライブラへの思いや変更の様子(入院・治療)をまとめています↓

【ヘムライブラについて】の記事はこちら

 

園生活の中で危険な出血はあった?

 

早速ですが、長男の園生活における出血頻度についてお話ししていきます。

 

まず、ヘムライブラを使用しながらの園生活で第8因子製剤を追加投与しなくてはならない出血はありませんでした。

 

先生から、「お友達とぶつかって頭を打ったみたいなので冷却処置を行っているのですが、大丈夫でしょうか?」という電話が2回。お迎えに行った際に、「お外で転けて擦りむきました」という報告が数回ありましたが、どれも軽度で様子を見る程度の出血でした。

膝に痣ができることも度々ありますが、我が家では確認する程度で殆ど気にしていません。

 

 

私は長男の入園当時、「お友達とぶつかったり、活動中に遊具や机・棚などに頭をぶつけてしまわなか」と心配していましたが、基本的に先生が園児の状況を把握し注視して下さっているので、親が心配するような危険な状況は稀なのかもしれないと感じました。(園児の人数・先生の配置の仕方によって状況が大きく変わると思います)

 

逆に、私が園生活で一番怖いと感じたのは「友達同士の喧嘩」でした。

幸い、息子が友達と喧嘩する状況は今のところありませんが、3歳同士の喧嘩を目の当たりにした時はかなり衝撃的でした。

 

↓私が目の当たりにしたお友達同士の喧嘩についてのお話↓

【衝撃の年少3歳児クラス】の記事はこちら

 

 

この1年間、大きな出血なく過ごしてきましたが、常に不安だったというのが正直な気持ちで、「いつ幼稚園から電話がかかってくるんだろう」と携帯の着信に敏感になっていました。

 

そして、出血へのリスクを少しでも減らすため出血予防対策も行ってきました。対策準備して良かったもの、準備したけど活躍の機会が少なかったものをご紹介していきます。




準備して良かった出血対策グッズ

 

親の元を離れ過ごす幼稚園生活を少しでも安心して送るために、入園前に自分たちなりに準備できるものを考えました。

血友病を患う長男の体で一番気にかけたのは「頭部」。特に頭蓋内での出血は目に見えにくく、症状の見え方も様々です。

 

長男はヘムライブラを使用しているので、第8因子製剤の投与判断が非常に難しい。実際に怪我の瞬間を見れない園生活なら尚更、製剤投与の判断はとても難しいと今も感じています。

なので、まず私たちは「頭部を守るアイテム」を探しましたが、そこには「出来るだけシンプルに、出来るだけみんなと同じように」というこだわりを持って以下のアイテムを使用しています。

 

 

 

園生活で大活躍の頭部保護アイテム

 

【ほっと安心帽カラー帽子タイプ】の記事はこちら

 

幼稚園生活で大活躍の「ほっと安心帽」。こちらは本当に購入して良かった1番のお勧めアイテムです。

お友達と衝突した際、「ほっと安心帽」の着用により助けられたこともありましたし、何と言っても他の園児と変わらないという点が、息子の園生活を快適にしてくれています。

 

 

 

【室内用ヘルメット】の記事はこちら

 

こちらのヘッドギアは、血友病と診断された1歳半から使用しているもので、幼稚園では体操教室や夏場の熱中症対策のために使用しています。

ヘッドギアを使用している園児は息子の他にいないので、お友達から「どうしてそんな帽子被ってるの?」と言われたこともあったみたいですが、すぐに先生がフォローして下さり、それ以降、何事もなく使用できているようです。

 

 

 

足首を守るハイカットスニーカー

【ムーンスターハイカットスニーカー】の記事はこちら

 

血友病A重症を患う長男。ヘムライブラを使用した事で血友病軽症者同等の凝固因子活性値に相当していると言われていますが、血友病軽症者において最も多く出血症状が見られるのが「足首」だそうです。

足首についても、長男が血友病と診断された当時から気にかけており、1歳半からハイカットスニーカーを着用しています。

 

幼稚園入園時には「ハイカットスニーカーは自分で履きにくいかな?」「夏場は暑いかな?」なんて心配もしていましたが、自分のことは自分でする集団生活の中で出来ない事は何もなく、上手に靴を履けるし、靴が暑くて嫌だと言われた事は一度もありませんでした。

 

4歳になった最近では光る靴など、自分の好みも出てきてハイカットでない靴も併用していますが、今後もハイカットスニーカーで足首を守る事は大切だと考えています。

 

 

準備したけどあまり使わなかった保護アイテム

【膝サポーター】の記事はこちら

 

膝を守るために準備した「サポーター」。こちらはサイズ選びにかなり苦戦しました。
ネットでは子供向けの可愛らしいものも販売されていますが、我が家ではなるべく体操服になじむように上記のものを選びました。

 

しかし、サポーターを着用するのは半ズボンで活動する期間のみ。つまり、汗をかきやすい時期であり汗疹の問題が生まれてしまいました。

 

サポーターを着用した目的は「転けた時の衝撃緩和と擦り傷の回避」でしたが、正直、膝のクッションがなくても長ズボンのように布が一枚あるだけで十分だと私たちは感じました。

また、ズレ防止のために少し締め付けられるサポーターは「長男の活動の妨げになっているのでは?」と感じたこともあったので、次回、サポーターを検討するのであれば「スパッツのような薄手のもの」で検討していきたいです。




病気のこと、誰に伝えた?

 

集団生活をしていく中で「病気について誰に伝えるべきなのか?」。非常に難しい問題ですが、私たちは先生にしか伝えていません。

というのも、長男の幼稚園では保護者会などの保護者同士で関わる場は無く、更に新型コロナウイルスの影響でこれまであった行事の中止により保護者同士の関わりが殆どありません。

送り迎えの時に挨拶する程度で、伝える場がなければ普通に会話する機会もあまりありません^^;

 

「聞かれたらお伝えしよう」とは思っていますが、長男に仲の良い友達ができて、友達同士で自分の体について話す機会があった時に、フォローするかたちで病気について話しできれば良いかなと考えています。

 

4歳児年中クラスに向けて

 

まだまだ甘えん坊な3歳児クラスで大きな出血もなく無事1年を終えようとしていますが、少しお兄さんになる4歳児クラスが3歳児クラスよりも安心で安全だとは考えていません。

 

以前、当サイトで行なった幼稚園入園に関するアンケートにて「年少・年中・年長と大きくなるにつれ活動が活発になった」というメッセージを頂きました。

主人に聞いても「男の子は小学生になってもやんちゃでバカなことばかりやるものだ」と言うし、色々理解し成長していくと同時に好奇心も増していくのでしょうか。

 

今後は、お友達との遊び方の変化やスポーツに興味を持つかもしれません。

息子の生活環境が変わるたびにそれにあった出血予防対策を主治医や幼稚園の先生、息子に関わる方々と一緒に考えていきたいです。

 

 

【来年度入園に向けて活動される血友病のお子様をお持ちの親御様へ】

↓当サイトにて保育園・幼稚園入園に関するアンケートを行いました。是非ご参考ください!↓

【血友病の保育園・幼稚園の入園活動に関するアンケート結果(#1)】の記事はこちら

【血友病の保育園・幼稚園の入園活動に関するアンケート結果(#2)】の記事はこちら