「幼稚園受かりました」幼稚園に落選してからの幼稚園探し

「幼稚園受かりました」幼稚園に落選してからの幼稚園探し

血友病を持つ息子を3歳児から幼稚園に入園させるため、複数の園へ直接足を運び、病気への理解や保育環境など様々な観点から2つの園へ併願を決めました。しかし、待機児童が多いこともあり2つとも落選してしまうという悔しい結果となってしまいました。

【「幼稚園落ちた」病気が理由?血友病患者を持つ母親の園活とその結果】の記事はこちら

 

辛くも再び始まった幼稚園探し。それは、私たちも予想していない嬉しい結果となりました。




希望の光

 

落選した日は、悔しさや不甲斐なさ、この先への不安で精神的に潰されていました。しかし、私たちにはどうしても3歳児での入園を諦めきれませんでした。

これまで血友病を理解し受け入れてもらおうと頑張ってきた園活。実は、血友病受け入れ経験のある幼稚園がある事を知っていましたが、「自宅からの距離」という大きな問題点があり志望園から外していました。しかし、幼稚園が決まらず落胆しきっていた私は、すがる思いで血友病受け入れ経験のある園とそこに在籍される血友病患者様のお母様に助けを求めてしまいました。

 

「毎日のことですから、お母さんの負担にならないように距離の問題が解決できればどうぞご入園下さい。」となんとも有難いお返事でした。突然の申し出にも関わらず親身な対応をして下さり本当に心が救われました。その場で「是非!お願いします!!」と言いたい気持ちもありましたが、やはり距離の問題は大きく改めてお返事させて頂く事となりました。

 

 

3歳児での入園を諦めたくない反面、「もう疲れた」「もう傷つきたくない」というマイナスな感情も生まれていたので、「入園していいですよ」という言葉に本当に助けられました。また同じように、入園に苦労された経験のあるお母様からも応援の言葉を頂き「一度の挫折で落ち込んでてはいかん!!」と改めて自分に喝を入れることができました。

 

まずは自宅周辺でもう一度園を探し、それでもダメなら引っ越しを視野に入れ血友病受け入れ経験のある幼稚園にお願いに上がるという形で再出発することになりました。

※血友病受け入れ経験のある園に枠を確保してもらっている訳ではありません。あくまで私たちが入園のお願いにあがった際、空きがあれば受け入れますというお約束です。

 

幼稚園「1号認定入園」の二次募集について

 

公立の幼稚園では一次募集で定員に達しなかった場合、二次募集を行い再度受け付けます。また入園希望者が定員オーバーした際は補欠番号も同時抽選され、キャンセルが出たら補欠番号順に連絡される仕組みになっています。今回、私たちの地域での二次募集は4歳児のみで、一次募集の1週間後に新聞や広報で発表されました。

 

私立については二次募集の公表がないので直接園に確認する必要があります。私立は併願している人が多いので、キャンセル待ちという形が多いですね。空いた枠への入園順は園によって様々かと思います。今回、私たちが落選した幼稚園ではキャンセル待ちの受け入れはなく、合否発表時に5名ほどの「補欠」という枠がありました。園によっては、落選直後にキャンセル待ちの手続きをするところもあるようです。

 

 

落選翌日から再園活をスタートさせましたが、どの園も定員に達しおりまだキャンセルも出ておらず、「受け入れ枠が出来たら連絡します」という状況でした。しかし、病気を待つ私たちには「待っている時間が勿体無い!!受け入れ枠が出来ても病気で蹴られては無意味だ!」と候補園に病気を抱えていることを電話で伝え、受け入れてもらえるか否かの相談に伺いました。

 

病気がなくてもキャンセル待ちされている方はいらっしゃいますから「空きがないのでどうにも・・・」と断られるかなぁ?と思いましたが、意外にどの園も話に応じて下さいました。入園を諦めたくない方は挫けず直談判すれば案外受け入れてもらえる?そんな風にも感じました。



「再園活」それでも妥協はしたくない!!

 

再園活の候補園は4つ。皆さんならどの園を選択しますか??

 

【A】一学年50名の大学付属幼稚園

  • 全園児約100名が朝・昼の30分間一斉に自由遊びを行う(この時間が一番怪我が多い)
  • 園庭は広く、大型遊具2つ・ブランコ・自転車・ストライダー・砂場・池とかなり充実している(3歳児は必ず池に落ちるらしい^^;大型遊具には必ず先生がいると思いきや常にではないし、居ても園児と遊んでいる感じ。これだと転落防げないし、転落しても状況把握できなさそう)
  • 室内には大きなプレールームがあり、鉄棒(マットあり)・ターザンロープ(マットなし・先生なし)・ボールやフラフープなどたくさんのおもちゃで園児が遊んでいる
  • 遊びに力を入れていて、園児も自分の好きを選択して遊べるのでとても楽しそう
  • 看護師が常駐しており、診察が必要な時は息子のかかりつけ病院を利用している
  • 大学付属幼稚園なので、イベント行事が充実している
  • 大学付属幼稚園なので、入園金が高額

 

【B】一学年100名のマンモス幼稚園

  • 運動会ができる程の広い園庭。遊具は鉄棒と大型遊具1つ
  • 校舎は迷いそうなほど広い
  • キャンセル待ちの電話で「加配・看護師なしで、1クラス1名の担任で良ければどうぞ」と返答。この対応、いいのか悪いのか?

 

【C】全く視野に入れていなかった幼稚園

  • 小規模幼稚園で園庭は狭く遊具はないに等しい
  • 毎朝、マラソンと乾布摩擦を行う
  • 小規模でありながら様々な方面の講師を招かれている(体操教室あり)
  • 地域交流があり、高齢者との関わりを定期的に行っている
  • 園庭での靴着用は自由だが、園内では裸足を推進している
  • かかりつけ病院とは真逆の方角

 

【D】血友病受け入れ経験のある幼稚園

  • 血友病受け入れ経験があるので園の特徴に関して不安はない。
  • 自宅から自転車では通えない。
  • 園バスが出ているがそこまでも自転車で15分。
  • 今の自宅からでは何かあった時にすぐに駆け付けられない。引っ越しするか??

 

 

この4つの選択肢。息子の通う園は【C】全く視野に入れてなかった園へ入園することが決まりました。

 

入園を決めた理由

 

【B】の幼稚園は自宅から一番近い距離にありましたが、規模が大き過ぎるため断念。

実は、第一志望は【A】の幼稚園でした。病気のことも親身に聞いて下さり、私たちが通わせたいと思うなら入園を許可するとおっしゃって下さいました。私立には珍しく看護師が常駐しており、息子のかかりつけ病院には行き慣れているご様子。子供達も明るく、保育環境としてはとても魅力を感じました。しかし、どうしても気がかりだったのは転落の危険性が高い遊具が多いこと幼稚園で起こる怪我の原因第1位は「友達との接触」で、遊具での怪我は比較的少ないそうですが、怪我のリスクは格段に増えるのでは?と不安を持ちました。しかし、「きっと遊具に不安があるのは入園1年目で、経験を積めば心配も減る」と不安を押し殺しながら【A】の幼稚園に入園をお願いしようと考えていました。

 

 

なんだかモヤモヤする状況に、主人が「行ってみたら?」と提案したのが【C】の幼稚園でした。よく利用する公園の近くにあり名前は知っていましたが、園活している地域とは真逆にあった為ノーマーク。あまり乗り気ではありませんでしたが公園帰りに寄ってみると「園庭開放」の張り紙が。「園庭開放を理由に行ってみるか」特に何も準備することなくフラッと行ってきました。

 

園の見学もさせてもらい、「実は・・・」と幼稚園を探していること、病気があることを簡単に説明。こちらの幼稚園は小規模であるため1号認定の園児募集を公にしておらず、直接訪ねて来られた方にのみお知らせするシステムで、幸い募集はこれからでした。受け入れ枠2名に対し希望者5名。選考方法はまだ決まっておらず、恐らく並び順とのこと。「改めて概要を連絡します」とお言葉を頂き園を後にしました。

 

「グズグズしてたら【A】【D】の園も枠なくなっちゃうよなぁ。でも不安も残るしなぁ。」と頭を悩ませていると【C】の園から連絡が。

 

「よろしければ私たちの園に入園しませんか?」

 

こんなストレートなお返事は今までなかったので、状況を把握しきれませんでした。

 

「大変嬉しいお言葉で今すぐにでもお返事したのですが、私の一存では決められないので一度主人と相談して本日中にお返事致します!!」

 

ちょうどお昼時だったのですぐ主人に伝え、入園を前提に再度病気のお話をさせて頂くことになりました。

 

今までは「うちの園はこんな感じですけど、お母さんが良ければどうぞ」というお返事の園ばかり。「受け入れてくれた!」という実感がなかったので、入園許可と受け取れるストレートな言葉に感激してしまいました。



幼稚園に落選して良かった

 

入園が決まった園の園長さん。私たちが園庭開放に行き病気のお話をさせてもらった後、幼稚園直属の小児科の先生に血友病について伺い勉強して下さっていました。

「小児科の先生は『血友病なら問題ない』と言っていたので、〇〇さんに入園して頂こうと思いまして^^」

 

まず、自ら血友病について勉強して下さったことに感動し、選考を並び順にしようと考えていたのに病気を抱える私たちを1番に受け入れて下さった事に感謝の気持ちでいっぱいでした。再度お話しさせて頂いた際も、私から尋ねる事がないくらい血友病について質問して下さいました。

 

考えていた方面とは真逆の地域になってしまいましたが、「これほど親身になって下さる園はない」と今は幼稚園に落選して良かったと感じています。もちろん入園が決まったから言えることですが、あの悔しい思いのまま諦めず挫けず頑張って本当に良かったです。

 

今後は入園日に向けてお世話になる園の園庭開放やイベントに参加して、息子が園に慣れること・血友病に対する知識や怪我の処置対応など、先生方が少しでも安心して受け入れられるように、私たちも安心して預けられるようにしていこうと考えています。

まだまだスタート地点!!気合い入れて頑張ります!!

とりあえず皆さんにいい報告ができて良かったです^^v